東海地方が梅雨に入って10日ほどたちました。いろいろな不調を訴える方が出てきておられます。だいたい、雨の降る前に調子が悪くなって、降りだすと症状がましになります。
東洋医学だと「湿邪」という概念で説明します。現代医学では、気圧変動にともなう交感神経興奮が関係することが分かっています。
さて、この時期の不調はいろいろありますが、「頭痛」を訴えられる方も少なくありません。現代医学における「緊張型頭痛」に当てはまるものが多いと感じています。「湿邪」に対する処置をすればしだいに頭痛はおさまってきます。
症状がつよい場合や急性の症状は対症療法をしなさい「急なれば標を治す」の原則に従って頭部や頸肩部の筋緊張を直接緩和する場合があります。おおむね問診と切診(触診)で症状部位がわかるのですが、ずっと分からないのがありました。
患者さんの訴えは「頭をバンドで締め付けられているような」です。典型的な症状の一つなのですが、何の筋だろう?経脈、経筋でも該当するのが思い当たらない? どこだろうと思っていましたが・・・。調べているとありました!項筋の関連痛が当てはまりました。
川喜田健司訳、トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル、医道の日本社2002
経脈を利用した治療法だと、手にある後谿穴が良いでしょうか?
直接刺鍼については、技術と詳細な解剖の知識を必要とします・・・・・。さてどうしましょうか。という事で、打鍼を使用してみることにしました。鍼は、オーソドックスなスリオロシのものではなく「玉鍼」と呼ばれるものを使用しました。ちなみに私のオリジナルではなく、古流派のものです。直接鍼を叩いて使用します。この打鍼は振動が深いところに響いて緩む感じがすると患者さん方は言われています。項と頭が非常にすっきりするそうです。