第1にあげられるのは筋のこわばりを取って痛みを緩和させることです。臨床の研究論文を調べた文献研究によると、薬物治療より優位な鎮痛効果は認めらませんでしたが、はり治療の併用は、薬物治療単独よりも良い結果が出ています。
また他に期待できる可能性があるものとして、抗がん剤の副作用による悪心・嘔吐に対するはり治療、骨髓抑制に対する灸治療があります。とくに、この骨髓抑制については癌治療において重要です。抗がん剤治療では、骨髓抑制によって白血球が減少するため、数が少なくなりすぎた患者さんは免疫が低下してしまうため治療を続けられなくなります。文献研究では、お灸により白血球の減少を改善させる可能性が述べられています。お灸が免疫系へ影響することは以前より言われていました。白血球減少が緩和できれば、抗がん剤治療を効果的な回数まで続けられますし、免疫低下による病気のリスクも減りますので、患者さんにはとても有益なのではないかと考えます。
いろんな意見がありますが、以下は、現代社会に即していると思われる私の私の意見です。
1.癌の標準治療を否定しない。
よく誤解されていますが「標準」となるまでに、効果が高くそして副作用は少なくするための厳しい課程を経て確立しているものです。
2.話をよく聴いてくれてカルテへの記載もしっかりしている。
3.患者さんの病気について、現代医学、東洋医学ともに勉強をしてくれる。
専門でない、経験がないものについても、患者さんを診るたびに勉強されて積み上げていく先生は安心です。