塩灸をご存知ですか?
隔物灸(かくぶつきゅう)と言われる、介在物の上にもぐさをのせて燃焼させ、そこから発する熱(輻射熱;ふくしゃねつ)を利用した灸法、温熱療法の一種です。
塩灸は介在物として食塩を用いたもので、臍(へそ)へのお灸の方法として使われています。臍は神闕(しんけつ)という名前のツボですが、通常の方法でお灸はできません。そういうことで臍へお灸をするために、食塩で臍のくぼみを埋める方法を思いついた古人がいたのでしょうね。
学生時代に習った方法は、紙を臍の上においてそこに食塩を盛る方法でした。そうしないと、後片づけが大変なのです・・・。それでも、じっさいやってみると、準備も後片づけもちょっとめんどくさい、それに臍以外には使いにくい・・・・。なにかうまい方法はないかと考えて、ちょっと工夫してみました。
和紙で筒型の入れ物を作って食塩を入れ、その上にもぐさを置いて燃焼させてみました。耐久性もよい具合です。衛生を考慮して、単回使用のティッシュやキッチンペーパーなどを介して使用します。
なかなか良い温かさが来ます。臍に使った場合、空間を介しての温熱刺激になりますが、体が温まってくるのでぜんぜんOKです。腹部の他の場所や、背部など平らなばしょなら問題なく使えそうです。